国際子ども図書館の建物は、通称「上野図書館」として多くの人々に親しまれてきた国立国会図書館支部上野図書館の建物を再生・利用したものです。
明治39年に帝国図書館として建てられ、昭和4年に増築されたこの建物は、東京都の「歴史的建造物」にも指定されています。
国際子ども図書館は、その建物の原形保存に努めながら、児童書の専門図書館としての機能を果たすための改修をおこない、平成14年5月に全面開館しました。
国際子ども図書館として再生させるにあたり、貴重な建築遺産の内外装の意匠・構造を最大限に保存し、大規模地震に備えて免震工法を採用した改修工事を行いました。
「世界を知るへや」(旧帝国図書館・貴賓室)、「第二資料室」(同特別閲覧室)、「本のミュージアム」(同普通閲覧室)、「大階段」は補修のみおこない、歴史的建造物の保存を行いました。
こうして国際子ども図書館は明治・昭和・平成の三つの時代に造られた建物が一体となり、貴重な建築遺産を保存利用しながら、新しい機能と空間をあわせもつ図書館として再生しました。
| 所在地 | 東京都台東区上野公園 |
|---|---|
| 構造 | 鉄骨補強煉瓦造 増築部鉄筋コンクリート構造 |
| 規模 | 地下1階 地上3階 |
| 敷地面積 | 約7,733平方メートル |
| 延床面積 | 約6,671平方メートル |
| 収蔵能力 | 約40万冊 |
| 設計・監理 |
国土交通省関東地方整備局営繕部 株式会社 安藤忠雄建築研究所 株式会社 日建設計 |
| 保存指導 | 坂本勝比古 神戸芸術工科大学名誉教授 |
| 施工 | 株式会社 鴻池組 |
国際子ども図書館の各室は旧建物の空間と意匠を出来るだけ生かして計画されました。 安全性、耐久性に十分考慮して、貴重な建築遺産を保存再利用しつつ、新たな機能と空間を持つ施設に再生しました。
施設設計には、建築家・安藤忠雄氏の参画を得て、2つのガラスボックスが既存の建物を貫くイメージで増築が行われました。
新しくガラスのエントランスと、スロープを設けました。 また、車いすを利用される方が利用しやすい位置にスペースを設けました。

平成の改修工事に新設されたスペースです。
1階部分にあります、子ども達が手にとって児童書を親しめる場所です。
旧貴賓室を利用した、国際理解を深める目的で設置された部屋です。
内装の漆喰は全て昔の型を取った後に新しく再現されました。新設された展示塔は、展示のみならず空調、照明装置としても利用されています。